監査基準委員会報告書第30号「評価したリスクに対応する監査人の手続」(2005年3月31日)
本報告書では、評価したリスクに対応した手続を、財務諸表全体としての評価に対応した全般的対応と、経営者の主張ごとの評価に応じた監査手続(リスク対応手続)に分けて議論している。
全般的な対応としては、職業的懐疑心、監査チームの編成等のほか、統制環境の有効性の評価への対応についてふれている。
リスク対応手続において、監査人は、リスク評価と手続の種類・実施時期・範囲との間に明瞭な関連性を構築しなければならない。リスク対応手続は、運用テスト(内部統制の運用状況に係る統制評価手続)と実証手続から成るが、報告書では、それぞれの意義、種類、実施時期、範囲について、詳しく説明している。
また、第29号で規定された「特別に検討を要するリスク」への運用テストと実証手続における対応についてもふれている。
JICPAジャーナル2005年6月号 P.111~119