日本公認会計士協会品質管理委員会が平成17年上半期に実施した品質管理レビュー活動の結果報告である。
本年度からレビュー対象事務所が大幅に増加することに対応するため、品質管理委員会委員及びレビューの増員が行われ、委員は25名、レビューアーは20名の体制となった。
上期のレビュー実施対象件数は150件(前年度未了を含む)であった。
平成17年度の品質管理レビュー重点的実施項目は以下のとおりであった。
- 監査人の独立性確保の状況の確認
- 改善勧告事項の改善状況のフォローアップ
- リスク・アプローチに基づく監査の実施状況
- 監査意見表明のための審査・点検等の実施状況
- 監査意見の形成過程における監査手続の十分性
- 個人会計士による大会社等の監査(共同監査を含む)や長期間継続して監査している監査人の監査業務のレビュー
上半期で終了した事務所における限定事項には、リスク・アプローチに基づく監査計画の立案に関する文書化の不備、及び意見表明のための審査に関する不備が見受けられた。
公認会計士・監査審査会への対応としては、(1)月次報告書の提出、(2)審査会が必要と認めたレビュー調書の提出、(3)検査結果通知書(5月25日受領)に対し「検査結果に対する改善措置」のとりまとめ、を行っている。
JICPAジャーナル2006年3月号 P.137~143