Saturday, March 08, 2008

監査・保証実務委員会報告第82号「財務報告に係る内部統制の監査に関する実務上の取扱い」

本報告は、金融商品取引法で定められた内部統制報告制度の導入にあたり、内部統制監査における実務上の取扱いとして、具体的な監査手続、留意すべき事項及び監査報告書の文例等を取りまとめたものである。

内部統制監査の意義、財務諸表監査との関係(期末日以降の監査の過程で内部統制の不備による虚偽記載を発見した場合の扱いが難しいと思われる)、独立性、監査計画についてふれた後、監査人の検討項目として、評価範囲の妥当性、全社的な内部統制、業務プロセスに係る内部統制、ITに係る全般統制を取り上げ議論している。さらに、発見された不備が重要な欠陥に該当するかの判断指針、そういった検討を行うべき不備の例など、内部統制の重要な欠陥について規定している。

また、各論として、不正等への対応、経営者の評価の利用、他の監査人等の利用、監査調書についてふれ、最後に内部統制監査報告書と経営者確認書を議論している。

内部統制監査の監査人にとっては必須の指針であり、非常に参考になった。

会計・監査ジャーナル2007年12月号